2018-01-01から1年間の記事一覧

ある教室の閉鎖

小学生の子供の習い事の先生(女性)が、「諸般の事情」により「苦渋の決断」の末、突然教室を閉めることになった。この先生の専門家としての技量や、業界での地位などを自分は知らないが、仕事への真摯な姿勢を自分はかねてから敬服していた。あらゆる「先…

手持ちイメージの超越

四谷界隈 夜道を歩いていると、この光景を描いてみたい、と思うときがある。しかし、暗がりで、何時間も座りこんで、あるいは立ちっぱなしで絵を描いているなど、傍目には危険人物そのものであろうし、そもそも乏しい光量の下で描いた絵は、明るいところで鑑…

花2

昨日描いた向日葵の花が、今朝になって頭ごともげてしまい、自分が描いたせいだ、と家族から責められる。でも、めげずに別の花を描く。毎度のことだが、パステルの発色に悩まされる。描いている時の発色が、定着液をスプレーしたあとにはっきりとトーンダウ…

子供がさる人たちからもらった花を、描いた。ざっくりと、おおまかに感じた色をタッチしていくのがパステル画のコツ、それは頭ではわかっているのだが、手がそれを忘れてしまい、細部に拘泥してしまった。かといって画材の特性上、パステルは細密描写に不向…

東京医大事件 既得権益者のあるべきふるまいについて

東京医科大が一般入試で、女子受験者の得点を意図的に一律で減点していたとみられることが明らかになった。結婚や出産で医師を辞める例が多い女性の合格者数を抑えて医師不足を防ぐ目的があったとみられ、医師を目指す道内の受験生や女性医師らからは「妊娠…

カフェの長テーブル

仕事帰りに寄ったあるカフェにて。特定の人を集中的に描くと気づかれやすいので、ひとつひとつ細部には拘泥しないように気を付けて、群像で描いてみた。それでもあまり実物をじろじろ見ることは気が引けるので、対象の観察が甘くなり、その分、手癖に頼って…

根が張り、幹が伸び、枝が分かれ、葉が茂る

自分の描く木がどうも嘘くさくてこのところ悩んでいたが、理由がわかった。樹木には根があり、幹があって、そこから枝がわかれ、その先の方に葉が着いているが、絵もその順序通りに描くべきだったのだ。有り体に書いてみればバカみたいだが、どうもそういう…

2018_07_28 ごく私的な「負け」

実は今日は鎌倉にスケッチに行きたいと思っていたのだが、台風が来ていることをすっかり忘れていた。屋内から、すでに小雨がパラついている屋外を描く。細い筆先のペンでフリーハンドで線画を描き、濃い鉛筆でトーンをつける。トーンをつけて良くなったのか…

2018_07_22 昭和記念公園入口付近 パステルについて

パステルという素材は、戸外で太陽光のもとで見るときと、室内で電灯のもとでみるときとで、かなり見え方が違うようだ。この絵は、戸外で作業していたときは、もうすこし細かい色彩の階層で表現をしたつもりだったが、自宅で改めて眺めると、そんな工夫がす…

2018_07_21 昭和記念公園 花みどり文化センター屋上 国会枝野演説

パステル二作目。日陰で描き始めたのだが、描き終わったときは日向になっていた。 描き終わるのに、約三時間かかった。いまさらながら、絵を描くという作業は、まともに取り組むと時間がかかる。まったく話は変わるが、昨日、立憲民主党の枝野氏が三時間近く…

2018_07_16 昭和記念公園

灼熱の中、パステルで塗ってみた、が・・まだ使い方がよくわからない。とりあえず、色数が足らないことだけはわかった。

正岡子規「死後」

引き続き、死について。 正岡子規に「死後」いう文章がある。この文章の中で子規は、死には主観的な死と、客観的な死があると述べている。この考え方は、先述した「一人称の死(自分の死)」と「三人称の死(他人の死)」という考え方と符合するところがある…

2018_07_15 昭和記念公園

浦沢直樹が、その作品中のキャラクターに語らせた言葉に以下のようなものがある。「その物語がハッピー・エンドかそうでないかは、どこで終わらせるかによる」有り体に言えば、人生の最後は、すべて死で終わるのだから、ハッピー・エンドで終わるタイミング…

死についての断章

誰からも欲しがられない貨幣は貨幣とは呼べないように、死への恐怖がなくなった人間は人間とは呼べない。貨幣には「欲しがられる」という本質があるのように、人間には「死ぬのが怖い」という生理がある。人間が感じるあらゆる恐怖は、「死への恐怖」を総本…

埼玉県立近代美術館 浦沢直樹展

埼玉県立近代美術館に、「浦沢直樹展」を観に行く。 京浜東北線北浦和駅にはじめて降りる。北浦和駅どころか、浦和という土地を踏むのも初めてだ。 浦和といえば、熱狂的なファンがいる浦和レッズの本拠地、というよりも、個人的には水沼貴史を擁する「浦和…

高尾山行 同行二人

高尾山に登る。 高尾山は標高数百メートルの小山のようなもの、という認識だったから、肉体的にはハイキング程度の負荷かとタカをくくっていたがが、意外にハードで登りは何回も立往生するはめになった。高尾山には、真言宗の薬王寺が頂上にあり、それに連な…

いじる人、書く人

スマホをいじるひと 何かを書いている人ある喫茶店にて。罪にはならないだろうが、気づかれればいい気はしないだろうし、悪くするとトラブルになるかもしれないから、かなり遠い場所に座っている人をモチーフにして、あまりジロジロ見ないようにして描いたの…

単純な感情と、複雑な言葉

「人間の思考は『これ以上登ることができない』という頂上に来たとき、ほとんど意味を失うごとく震えている。その頂上の『意味喪失の震え』を感じることが出来ない言葉は、自分にはもはや読むには耐えない」ということを、小林秀雄が言っている。 意味を失っ…

ボクたちはみんな大人になれなかった 作・燃え殻

タイトルは、本を手に取らせる一番大きな要因だそうだが、個人的には、これほど秀逸なタイトルには、久しくお目にかかったことがない。「ボクたちはみんな大人になれなかった」というフレーズは、聴いた人に、共感も反発も喚起する、幅と深みがあるいい言葉…

2018_07_01 諏訪神社

この絵を描いていた一時間ほどのあいだに、本殿に向かって拝んでいる人を何人か見たが、神道の礼拝の作法である「二礼二拍手一礼」をしている人は皆無だった。この作法ができたのは終戦直後らしいから、七十年ぐらいの歴史はあることはあるのだが、実際のと…

2018_06_25 多摩モノレール

国立西洋美術館「ミケランジェロと理想の身体」展

地獄の門((オーギュスト・ロダン作) 国立西洋美術館で「ミケランジェロと理想の身体」展をみる。 ミケランジェロの作品は2点しか無く、彼の作品を観るつもりでいった自分はやや拍子抜けしたが、代わりギリシャ・ローマ時代の彫刻が豊富で、また同美術館の…

2018_06_19 モネの風景画

極細のミリぺンで描く。やってみると面白い。いろいろ学んだ。

最高の「理想」と最低の「現実」

新横浜─小田原間を走行中の東海道新幹線「のぞみ265号」で殺傷事件が発生した。加害者は、ナタを振るって乗客に襲いかかり、男性1人が死亡、女性2人が怪我をおった。亡くなった男性は、横浜での出張を終えて、「のぞみ265号」に乗り、妻の待つ兵庫県尼崎市の…

ブッダの論理式

「小さい男の子が、たいしてしたくない時はさせてもらえるが、したくなったらさえてもらえなくなるものは?」こんなナゾナゾをどこかで見たことがある。答えは「女湯に入ること」。宿泊施設や銭湯において、乳幼児は、男女問わず母親と一緒に女湯に入ること…

2018_06_15 ハイヒ―ル

ネットで拾った画像から。 写真を見ながら絵を描くことのもっとも大きな利点は、モデルが動かないことだが、「動かない」ということはいつまでも、どこまでも対象に制約されるということでもあり、その一種の「奴隷根性」によって、緻密に対象に似せて描こう…

2018_06_13 ルイ王子とシャーロット王女

メアリー・カサットのような絵に・・・したかった。

2018_06_11 広隆寺 弥勒菩薩

どういう精神を持ったら、こういう造形ができるのだろうか。当時の人は、現代人には決定的に欠けている何かを持っていたのだろう。

2018_06_09 国立新美術館

国立新美術館に「ルーブル美術館展」を観に行く。国立美術館は、所蔵作品を持たない、展示会専用の美術館なのだそうだ。黒川紀章設計の偉容の中の構造は、やはり専用のイベントの容れ物である東京ビッグサイトにやや似ている。所蔵作品のない美術館というに…

2018_05_27 皇居竹橋

地下鉄東西線竹橋駅にある国立近代美術館に「生誕150年 横山大観展」を観に行く。ほとんどが初めて見る作品ばかりで、今回ようやく認識したのだが、この人の作品は老年になればなるほど、よくなっているようだ。たいがい人間は、年をとればとるほど、もろも…