2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉の継承について

普通は漢字にするような言葉でもひらがなで表記している文章をたまに見る。「日本人たるもの、やまと言葉はひらがなで書くのが本当だ」みたいなこだわりがあるのか知らないが、読みにくいうえに幼稚な自己満足にひたっている印象を受ける。そういう自分にも…

忘れられない言葉

妙に忘れることができない言葉というものが自分にはいくつかあり、その一つに、小泉信三著「海軍主計大尉小泉信吉」の中にある、「あの時死ぬべき子でした」というものがある。この言葉は、小泉信三の長男・信吉が、海軍中尉として出撃した南太平洋で戦死し…

東芝が陥った煉獄

ウェスチングハウスが米国の原発の完成を放棄して撤退すると、発注元である電力会社に8000億円からの違約金が発生するしくみらしい。そしてその負担は、親である東芝がまるごとかぶることになる。 つまり今東芝は、「進むも地獄、退くも地獄」の渦中にいる。…

あるアイドルの「出家」

宗教というものは貨幣と同じで、その価値を信じている周囲に感化されて自分も信ずるようになる。つまり今渦中の清水富美加嬢の周りにはそういう人が一定数いて彼女はどっぷりその感化を受けたということになる。北朝鮮の国民は自国ウォンの価値など信じてい…

教えられることと教えられないこと

短歌や俳句を作る人が書く散文は、たいてい見事だ。これは、文章が上手になるには短歌や俳句をつくるのが早道なのか、もともとよい文章の書き手は短歌か俳句に集まるのか、おそらく両方なんだろう。詩歌の本質は、緻密な観察と、深い洞察と、的確な言葉選び…

生きる意味とは

人間は、社会の中でお互いに「生きる意味」を与え合っているのであって、その枠組みからはずれた途端、人間は生きる意味を喪失する。「人間の生きる意味は何か」といった命題に直面している人間は、いま孤独であるのが通常だが、そんな不毛な場所でいくら考…

2017年1月26日のこと

静岡への出張時、時間が空いたので地元の美術館に行く。静岡駅で素晴らしい富士山の絵(和田英作「早春」)を掲げた広告を見かけ、実物を見にいくことにした。美術館は静岡近代美術館という。 静岡駅から歩ける距離だと判ったが、道に迷うのもいやなのでバス…