2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

きょうだいが走り回る小川の畔

この絵を描いているあいだじゅう、10歳ぐらいの長男を頭にした三人きょうだいが、自分の周辺を走り回っていた。もちろん、自分の描いている絵に興味を持ってのことではなく、目の前に広がる自然の風景に興奮していただけなのだが。 一番下の女の子はおそら…

思考実験「自分は間違えている」

人間は一般的に今すでに自分が持っているもの(物事や経験)の価値について、間違った評価ばかりしていると思う。「自分が持っている」ということを理由にして「こんなものはたいしたものではない」と過小評価したり、逆に「これはすごく価値のあるものだ」…

選ぶ側の性

金曜夜の十一時過ぎの電車の中は、飲み会帰りの乗客が多いものだが、先日、それらしきすっかり出来上がっている、男1人女2人の若い三人組が自分の目の前で会話をしているの聴いた。 容姿的には美男でも美女でもない三人だが(この情報は余計だが)、女の1…

空虚を満たす旅

街なかで、中年以降の年代の夫婦と思われる男女が、犬を数匹つれて散歩しているのを見ることがしばしばある。 このうちに幾割かは、子供がいない夫婦で、彼らは子供の代わりに犬を育て、生活しているのだ、とも思われる。逆に考えれば、子供のいる夫婦では、…

意味のある線

絵を描くときいつも意識にのぼるのは、塗っている色や、引いている線に「意味」があるか、ということである。 「意味」で伝わりにくいのなら、「効果」といい換えてもよい。その一筆一筆が、自分にとっての良い絵(それは必ずしも他者からの評価とは一致しな…

女装教授と「嫌われる勇気」

例によって、絵と文章は関係はない。 「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健)を再読する。一度目で大まかな主旨はつかんだつもりでも、二度目だとまた違う味わいかたができる。また、そもそも忘れているところ、ちゃんと読んでいなかったところがたくさんあ…

美しい顔

新宿駅の地下通路で、美人の誉れ高いある若手女優の大きな壁広告を見て、なんという美しい顔だろうと思いつつ、美しい顔に生まれついた人生について少し考えた。 年少の頃から容姿の美しさを賛美され続けた人は、自分の価値は容姿にしかないときっと思いこむ…

絵と会話

人物の絵は、一筆入れるとまるで印象が変わるところが描いていて面白い。風景の絵でも基本は同じなのだが、人物の場合は、それがてきめんで、非常に刺激的だ。 これは、日常会話において、片言隻句でその場の雰囲気が変わってしまうことがあるのに、よく似て…

緩みと腐り

元日産CEOのゴーン氏が、身柄拘束される前に録画したビデオを見た。この事件が発覚した当初は、自分は、かつての配下にゴーン氏は謀略によってはめられた、という印象をもっていたが、昨今の報道を見る限り、どう法的な瑕疵があるのか自分には判然としないが…