2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

迷走外交、唯一の果実

拉致被害者の家族にとってはどんな形にせよ肉親が戻ってくる可能性が高まるのは喜ばしいところで、それについて何も言うことはないが、今回のような「解決への前進」の仕方は、いかにも不味い。 今、北朝鮮と日本は「中国と韓国を敵に回している」という対外…

国家の断末魔

オバマ氏は「黒いサル」 北朝鮮が常軌逸した差別表現の論文 米は憤慨 http://sankei.jp.msn.com/world/news/140509/kor14050908450002-n1.htm 日本がその昔「鬼畜米英」を国を挙げて叫んでいたころの国情を思わせる。かの国の戦時(非常時)感覚も頂点に達し…

このハシ渡るべからず

●戦争の原因がつまるところ領土の分捕り合戦であることは今に始まった話ではなく、その幼稚さを責めたところで抑止力としては働かない。戦争を抑止するのは自国と敵国の戦争遂行能力の冷徹な比較考量であって、そこでの「負ける」あるいは「勝っても損害が甚…

雁屋氏の覚悟

雁屋氏は「福島をこういう状態にした原子力行政と東電を糾弾する」のが本意なのだろうが、「こういう状態だ」ということによって被害者である「福島」がハレーションを起こす事態は、ひょっとすると計算外だったかもしれない。 加害者の罪過を糾弾するために…

「美味しんぼ問題」で表現の自由を考える

●「表現の自由」は、本来、国民どうしが認め合うものではなく、国家権力の干渉を規制する主旨のものだ。これは、戦前の国家権力による言論統制へのアンチテーゼとして生まれた経緯がある。●ここでいう「表現」とは「(公序良俗に反しない)思想や感情」のア…