2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

偶然

ある日の午後、自分は数人で会社の狭い会議室にいた。ときおり談笑が混じるような気楽な雰囲気の中、ふと自分は、これまでの何十年間まるでちがう人生の軌跡をトレースしてきた人々が、今同じ場所に居合わせている不思議を思った。 半年ほど前、ある広大な公…

改革と苦難

鳴り物入りで始まった改革機運が尻つぼみになった最近の事例として「ゆとり教育」と「司法制度改革」がある。「ゆとり」は「ゆるみ」になって学力低下を招き、「司法制度改革」は法律家の過剰供給によって価値崩壊を招いた、というのが主な理由のようだ。「…

まだまだ続けてほしい浅田真央

浅田真央が今回のオリンピックで期していたのは、順位ではなく自分が納得するパフォーマンスだった。そのチャンスはショートプログラムとフリーの2回与えられており1回目は逃したが、2回目を見事にものにした。 浅田真央の満足感は「悔しかったバンクーバ…

女子力とは何か

STAP細胞で今をときめく小保方晴子女史は、研究室の壁をピンクや黄色でいろどり、花柄のソファを置き、実験器具にはムーミンのキャラクターのシールなどを貼り、祖母からもらった割烹着で仕事をしていることでも話題になった。アニメのキャラクターを仕事場…

河内守悪事露見之件

ようするに彼は、「全聾の作曲家」というキャラクターを現実社会の中で演じていた一種の「俳優」だったわけだ。そのキャラクター設定と演技力、さらには他者を巻き込むプロデュース力によって、社会的名声や(おそらく多大なる)金銭を得ていたという意味に…

あるべき姿がない国

戦前の日本はまるで未開な封建社会だったような言われ方をすることがあるが、東京が昭和15年のオリンピック開催地に選ばれるほどの国力があった。(戦争によりのちに返上)昭和29年、つまり戦後わずか9年にして、東京は再びオリンピックの候補地になる…