2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ものの値打ちについて

これまで自分がした一番高い買い物は中古の自動車で、たしか150万円ぐらいだった。銀行から現金でおろし、翌日中古車屋に渡すまで一晩いっしょに過ごした。夜眠るまえに、畳の上に150枚の一万円札を敷き詰めて、その上を転げ回って楽しんだ ・・・と書きたい…

誰もが背負う「千人にひとり」

「新規事業」を成功させるコツはおそらく「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」以外あり得ないと思う。それにはある程度の「下手な鉄砲」に目をつぶる上層部の度量が要る。バットを振ってみなくてはボール当たるかどうかはわからない。バットを振る前に当たるかどう…

現実の罠

数値目標というものは、確かに尻を叩く効果がある反面、ブレークスルーを阻害する要素がある。人間には、数値目標を目の前にして、奮い立つ面と、萎える面の2つがある。経営の要諦は、具体的な目標と、抽象的な目的をどう使い分けるかだが、前者には性悪説…

|NHKが裁判で「完敗」

「テレビがあれば受信料の支払い義務は生じる」主張は、法律的には「テレビがある人は受信料契約を結ばなくてはいけない」ということで、これは明らかに「契約の強要」であり民法的に違法。しごくまっとうな判決。 NHKが裁判で「完敗」 http://www.nikkan…

「火花」を読まずして語る又吉評

以前、若いお笑い芸人を描いたマンガがあったが、なんとも苦しかったところは、劇中で出てくるネタがどうにもつまらなかったところだ。 又吉氏は本職だから劇中に出てくるネタもおそらく面白いのだろう(載っていれば)。これは時代劇で言えば、「見せ場」で…

価値を知るには

その価値の高さにおいて「子育て」に釣り合うほどの仕事はこの世にはそう無いと自分は考えている。しかしこの極めて意義深い仕事をしている人めいめいが、自分がしていることの価値をちゃんと識っているとは限らない。価値を知らない、あるいは価値を見失う…

反知性主義について

先日聴いた佐藤優氏の講演によると、「反知性主義」とは、もともとはキリスト教の神学論争における一つの立場であり、聖書の語句や聖者のふるまいをを精緻に論理解析する「知性主義」に対して、そんな頭でっかちな屁理屈よりも、個人の信仰心の方がよほど大…

吉田松陰の「留魂録」

吉田松陰は二十九歳で世を去ったが、当時も今も29年間という時間の物理的な長さは同じはずで、その中で人間が達しうる心身の成熟度合いも、かの時代も今の世も、さほどの差は無いのではなかろうか。幕末が、現代と比較してかなり激しい時代であったことは…

真らしき嘘、嘘らしき真

有名な言葉だがよく意味が解かっていない言葉が自分にはけっこうあって、その一つが徳川家康の「真らしき嘘はつくとも、嘘らしき真を語るべからず」という言葉だ。 これを小林秀雄は「人生には嘘とか真とか考えられたものがある訳ではない。嘘らしい言い方と…