価値を知るには

その価値の高さにおいて「子育て」に釣り合うほどの仕事はこの世にはそう無いと自分は考えている。

しかしこの極めて意義深い仕事をしている人めいめいが、自分がしていることの価値をちゃんと識っているとは限らない。

価値を知らない、あるいは価値を見失うということは、本当に恐ろしいことだ。その価値がわからなくなれば、何千年の人類遺産でも単なる山積みのレンガとなり、自分の子供でも炎にくべる薪になる。

ものの重みはそれを下ろした時に知り、価値の大きさはそれを失ったときに知る。だからといって、価値を知るためにわざわざそれを捨てる必要はない。持っているときにその価値をしっかり感ずる手立てはある。ただ、その手立ては、当事者ではなかなか見つけにくいことがある。