2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉のエネルギー保存の法則

自分はもともと他者に対してとても辛辣で狭量な人間で、気に入らない人間やソリが合わない言動を目にすると、相手を罵倒する不穏当な言葉が頭の中でずらりと並ぶ。並んだ言葉はそのまま表に出すと相手との関係が決定的に崩壊するから、自分はその言葉たちを…

人、いずくんぞ隠さんや

言葉の核心にはメッセージがあり、それは時に表向きの意味とは食い違うことがある。ぶっきらぼうだが思いやりがある言葉や、丁寧だが底意地の悪い言葉や、寛容の姿を借りた狭量な言葉や、冷静だが焦りの色が見える言葉が、そこらじゅうで飛び交っている。発…

ある思い上がり

東日本大震災の直後に、小説や演劇など表現をなりわいにしている人たちが、こういった圧倒的な天変地異や悲惨な被害を目の前にすると、今まで我々は何をしてきたのだろう、そして今我々に何ができるのだろうと無力感にさいなまれる、ようなことをよく言って…

無人兵器の非人道性について

戦場において、人間の肉体が物理学や化学の破壊力と全面的に対峙するようになったのは第一次世界大戦からだといわれている。鋼鉄の戦車や、飛行機や毒ガスが人間の身体を圧倒的な力で損ない、息の根を止める光景が全ヨーロッパに広がった。それが人々に与え…

進化論の穴

「キリンの首は高いところの草を食べるために長く伸びた」というラマルクの用不用説は現代では妄想扱いされているが、先ごろ、親の恐怖体験の記憶が子に継承される可能性を示唆する実験結果が出たという報道があり、これが敷衍されればラマルク説も妄想とは…

漂流する「保守」

●戦後ながらく日本の保守勢力は「親米」をその党是としてきたのだが、安倍政権はついにアメリカと決別しようとしている。アメリカが主導した東京裁判の否定や、アメリカがつくった憲法を改正する政治的運動や、アメリカが判定したA級戦犯を祀る靖国神社参拝…