2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

カフェの長テーブル

仕事帰りに寄ったあるカフェにて。特定の人を集中的に描くと気づかれやすいので、ひとつひとつ細部には拘泥しないように気を付けて、群像で描いてみた。それでもあまり実物をじろじろ見ることは気が引けるので、対象の観察が甘くなり、その分、手癖に頼って…

根が張り、幹が伸び、枝が分かれ、葉が茂る

自分の描く木がどうも嘘くさくてこのところ悩んでいたが、理由がわかった。樹木には根があり、幹があって、そこから枝がわかれ、その先の方に葉が着いているが、絵もその順序通りに描くべきだったのだ。有り体に書いてみればバカみたいだが、どうもそういう…

2018_07_28 ごく私的な「負け」

実は今日は鎌倉にスケッチに行きたいと思っていたのだが、台風が来ていることをすっかり忘れていた。屋内から、すでに小雨がパラついている屋外を描く。細い筆先のペンでフリーハンドで線画を描き、濃い鉛筆でトーンをつける。トーンをつけて良くなったのか…

2018_07_22 昭和記念公園入口付近 パステルについて

パステルという素材は、戸外で太陽光のもとで見るときと、室内で電灯のもとでみるときとで、かなり見え方が違うようだ。この絵は、戸外で作業していたときは、もうすこし細かい色彩の階層で表現をしたつもりだったが、自宅で改めて眺めると、そんな工夫がす…

2018_07_21 昭和記念公園 花みどり文化センター屋上 国会枝野演説

パステル二作目。日陰で描き始めたのだが、描き終わったときは日向になっていた。 描き終わるのに、約三時間かかった。いまさらながら、絵を描くという作業は、まともに取り組むと時間がかかる。まったく話は変わるが、昨日、立憲民主党の枝野氏が三時間近く…

2018_07_16 昭和記念公園

灼熱の中、パステルで塗ってみた、が・・まだ使い方がよくわからない。とりあえず、色数が足らないことだけはわかった。

正岡子規「死後」

引き続き、死について。 正岡子規に「死後」いう文章がある。この文章の中で子規は、死には主観的な死と、客観的な死があると述べている。この考え方は、先述した「一人称の死(自分の死)」と「三人称の死(他人の死)」という考え方と符合するところがある…

2018_07_15 昭和記念公園

浦沢直樹が、その作品中のキャラクターに語らせた言葉に以下のようなものがある。「その物語がハッピー・エンドかそうでないかは、どこで終わらせるかによる」有り体に言えば、人生の最後は、すべて死で終わるのだから、ハッピー・エンドで終わるタイミング…

死についての断章

誰からも欲しがられない貨幣は貨幣とは呼べないように、死への恐怖がなくなった人間は人間とは呼べない。貨幣には「欲しがられる」という本質があるのように、人間には「死ぬのが怖い」という生理がある。人間が感じるあらゆる恐怖は、「死への恐怖」を総本…

埼玉県立近代美術館 浦沢直樹展

埼玉県立近代美術館に、「浦沢直樹展」を観に行く。 京浜東北線北浦和駅にはじめて降りる。北浦和駅どころか、浦和という土地を踏むのも初めてだ。 浦和といえば、熱狂的なファンがいる浦和レッズの本拠地、というよりも、個人的には水沼貴史を擁する「浦和…

高尾山行 同行二人

高尾山に登る。 高尾山は標高数百メートルの小山のようなもの、という認識だったから、肉体的にはハイキング程度の負荷かとタカをくくっていたがが、意外にハードで登りは何回も立往生するはめになった。高尾山には、真言宗の薬王寺が頂上にあり、それに連な…

いじる人、書く人

スマホをいじるひと 何かを書いている人ある喫茶店にて。罪にはならないだろうが、気づかれればいい気はしないだろうし、悪くするとトラブルになるかもしれないから、かなり遠い場所に座っている人をモチーフにして、あまりジロジロ見ないようにして描いたの…

単純な感情と、複雑な言葉

「人間の思考は『これ以上登ることができない』という頂上に来たとき、ほとんど意味を失うごとく震えている。その頂上の『意味喪失の震え』を感じることが出来ない言葉は、自分にはもはや読むには耐えない」ということを、小林秀雄が言っている。 意味を失っ…

ボクたちはみんな大人になれなかった 作・燃え殻

タイトルは、本を手に取らせる一番大きな要因だそうだが、個人的には、これほど秀逸なタイトルには、久しくお目にかかったことがない。「ボクたちはみんな大人になれなかった」というフレーズは、聴いた人に、共感も反発も喚起する、幅と深みがあるいい言葉…

2018_07_01 諏訪神社

この絵を描いていた一時間ほどのあいだに、本殿に向かって拝んでいる人を何人か見たが、神道の礼拝の作法である「二礼二拍手一礼」をしている人は皆無だった。この作法ができたのは終戦直後らしいから、七十年ぐらいの歴史はあることはあるのだが、実際のと…