2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

北朝鮮を動かす関係欲求

例えば今をときめくピケティ氏に「あなたの本の内容を一言でいうとなんですか」という質問は「あなたの一生を一言でいうとなんですか」というのと同じぐらい無茶である。「てっとり早くわかりたい」病患者に、真実が姿を見せることはない。なぜなら「てっと…

努力と我慢

「人は女の為にも金銭の為にも自殺することは出来ない。凡そ明瞭な苦痛の為に自殺することはできない。繰り返さざるを得ない名附けようもない無意味な努力の累積から来る単調に堪えられないで死ぬのだ」(小林秀雄)その努力や我慢に意味があるかないか、な…

ショーンK氏の「人間的魅力」について

詐欺師は、もとより高度なコミュニケーション能力と、それに拠る「人間的魅力」が必携の職業的スキルなのだから、「高度なコミュニケーション能力を持っているから悪事や非常識な行動をしても免罪になる」と考えている人がいたとしたら、その人は明らかに思…

「大きな容れ物」について

マザー・テレサ的な人間の偉大さあるいは異様さは、自我や我欲で充満しているのがデフォルトの人間たちの群れに、ひとり空っぽの容器のように存在していたところにある。まるで真空地帯に猛烈に流れ込む空気のように、巨万の人間がその容器に吸い寄せられて…

絶滅危惧種としての言語

先日、新聞に志賀直哉が晩年に書き残した文章が発見されたという記事が載っていた。その文章には、自分が死んだあと片言隻句でも残って入れると嬉しい、あるいは光栄だ、という主旨のこと書いてあったらしい。たしか志賀直哉は、終戦直後、日本語を廃止して…

不要な掟

人間の考えていることなんて、多かれ少なかれ、どうせどこかからの借り物なのだから、人が考えたり書いたりしたことでも、まるで自分が考えたことのように書いたりしゃべったりしても、一向にかまわないのではないか、という気が最近している。 いちいち、「…

言葉と論理

ロジカルシンキングという言葉があるが、真にシリアスなことがらにおいては、生身の人間はロジカルにシンキングなんかしない。シンキングに社会性を持たせるためにロジカルを演じているだけだ。ロジックには、電池と電線がつながり豆電球が点くような力強さ…

マンションについての私見

大手デベロッパーの社員はインテリヤクザそのもの。これはもともとそういう人間が吹きだまった業界というよりも、業界の悪すぎる空気に害された結果と観た方が当っている。仕事で彼らの本性と接触する時期を持ったおかげで自分はマンションは借りるもので買…