2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ありふれた話

「子育て」と胸をはって言えるようなことを自分はしていないが、「こんな人間になってほしい」という塑像は、かなり自分の中ではっきりしている。 ひとつは、「自己肯定感のある人間になってほしい」ということ。大人になるにしたがい自分が否定される目にあ…

苦しみと悦び

お釈迦様は「人生は一切苦だ」といったらしいが、人間は「人生苦」などという抽象的なもので深く悩むことはできない。彼には具体的な苦しみの訳があったはずだ。それがなんだったのか、いろいろな人がいろいろな説を吐いているが、今に至ってはそれはどうで…

せつなさを殺せない

吉川晃司はもともと超高校級の水球選手で、当時学生水球界で圧倒的な強さを誇っていた日体大の特待生推薦を蹴って芸能界入りをしたという伝説を持つフィジカルエリートだった。つまりこの人の泳力は尋常ではないものがあるのなのだが、当時全盛だった芸能人…

平野啓一郎と田中慎弥

ブックフェアで平野啓一郎、田中慎弥、柴崎友香各氏の鼎談を聴く。個人的には田中氏の「読むように書くのが理想」という言葉が白眉だった。眠っているとき夢の中で進展するストーリーが圧倒的に面白いのは、自分で作っているという意識(責任感)から解放さ…

知識と思考

外山滋比古氏の講演をビッグサイトで聞く。知識量を増やすより思考力を涵養することが大切だとの説。言いたいことはわかるが、知識は思考の素材であり、そもそもこの二つに軽重をつけることが間違っている。確かに「素材に過ぎない」とは言えるが、素材がな…

カラオケ

昨晩、ほぼ一年ぶりにカラオケボックスにいった。薄壁一つ隔てた隣の部屋では、同じ人が延々と歌っていた。おそらくこれが世に聞く「ひとりカラオケ」というやつで、聞けば同行した二名ともその経験があるという。自分にはちょっと想像が及ばない世界だが、…