女子重量挙げ選手

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 なせ重量挙げなのか、説明に窮するけど、たんに模写したい写真がみつかったからというだけだが、なんというか、ビジュアルとしてひじょうに美しい感じがした。

「美しい」とは、通常は、形が整っているとか、色がきれいという意味だが、単に外貌がそう見えるというだけでなく、内容が充実していたり、力感があったりというときも、同様の感慨をもよおすことがある。

逆に美しくないものはなにかというと、何かしら人為的な、人工的なもの、あるいは(ややこしい書き方になるが)、人間の意思ではなく意図が感じられると、自分は美しくないと感じる。また、打算や自己保存の欲求が露骨に出ているときにも、同じように感じる。おしなべて人間は美しくあろうとすると美しくなくなる。

この重量挙げの女子選手は、化粧をし、ピアスをし、まつ毛を盛り、女性として美しくあろうとしているが、彼女の真の美しさは、引き締まった表情や、鍛え抜かれた肉体にある。

いったん競技のステージに昇れば、彼女は、自分でその美しさをコントロールすることはできない。人間が本当に美しくなるのは、自分で自分がコントロールできないような、抜き差しならない状況であろう。また、おそらく、人間が最も醜くなるのもそのタイミングにおいてだろうと思われる。