2016年11月3日のこと

通りすがりにイタ車の放列


製鉄会社が工場萌えを採用しても、鉄道会社が鉄道オタクを採用してもいいと思うが、幼稚園は幼児マニアを採用するべきではないと思うし、自衛隊はこういうノリでの募集はしない方がいいと思う。


ヲタクはアイドルが好きだが、アイドルの方は普通にイケメンが好きというこの絶望的なまでのすれ違いを補正するすべはおそらく、ない。


本日の目的。九段坂の途中で、世界選手権者の網代選手とすれ違う。

「大きな玉ねぎの下で」は日本歌謡史に残る名曲。


1973年に矢吹丈ホセ・メンドーサの世界タイトルマッチも行われた武道の殿堂。

三位になった北海道代表の地白(じしろ)選手。一面の銀世界を彷彿させる名前。


優勝インタビューを受ける勝見洋介選手。昨年は世界選手権団体戦決勝で韓国選手に敗れ、さらに全日本選手権決勝で苦杯をなめ、今年、これ以上ない形で雪辱を果たした胸中、いかばかりか。感情を押し殺しての武道家らしい受け答えを他競技のアスリートは見習ってほしい。(これは冗談抜きで)

今大会の目玉は、国士舘大学の学生・宮本敬太選手。序盤から猛烈な強さを発揮し、優勝すると思っていた。

準々決勝:対 江嶋(大阪)


宮本は準決勝で勝見選手に敗れた。一本先取してから、おそらく守る気持ちが生じたのだろう、別人のように勢いが落ちてしまい、そこをつかれてメンを返される。一本目をとった後、ギアを落とさず二本目をとりにいけば、勝てただろう。勝見は押しも押されぬ実力者、逃げ切るのは至難のわざだ。

一本を返されて、宮本は覚醒、再度攻勢に転じ、ややあって、猛烈な諸手突きを放つ。武道館の2階席から見ても手ごたえ十分、この勢いがあれば部位をとらえなくても一本になるのが通常。

自分には「ツキを打った方が勝った」ように見えたから、家に帰ってNHKの録画を見るまで、勝見が突いたとばかり思っていた。勝った勝見がなんで苦しそうにしてるんだろうと思ったが、喉にモロにくらってたんだと思う。

準決勝:対 勝見(神奈川)


予想では左側からは大阪の土谷が、右側からは北海道の安藤か東京の畠中が上がってきて、いずれにせよ国士舘OBが優勝すると思っていたが、同じ国士舘でも左側から國友、右側から宮本が上がってきた。それにしても、武道館についたらすでに土谷も安藤も消えていたのには驚いた。


瞠目したのは、福岡の國友。おととし竹ノ内の添え物のようになってしまったのが相当悔しかったのだろう。数段バージョンアップし、怪物と化していた。個人的には決勝での宮本との剛剣対決が見たかった。


自分は一流の剣道選手の所作や身のこなしに凄い美しさを感じるのだが、これは自分がある程度知っている世界だからなのだろうか。それとも一般的に見てもそうなのだろうか。