御しがたいイスラム国と、御しやすい中国

 イスラム国とシリアは裏で手を結んでおり、ロシアはシリアを援助する立場だが、そのロシアの旅客機を墜落させるとは、イスラム国も誰が敵で誰が味方か混乱しているということなのだろうか。

ロシア旅客機が墜落、224人全員が犠牲か IS系声明 http://www.asahi.com/articles/ASHB05RKKHB0UHBI01W.html

アメリカでもロシアでもいいが、とにかくイスラム国を本気で撲滅したいのなら、空からだれもいない地面にいくら爆弾を落としても意味はない。かといって地上軍を投入すれば、ほぼ確実に毎度おなじみの「初戦の華々しい戦果→しだいに泥沼化→高まる厭戦の声→すごすご撤退」という成りゆきになる。

正義の味方のアメリカは、国際法なんてどこ吹く風の神出鬼没のヤクザ者・イスラム国に手も足も出ない。一方、まだ中国は国といえば国だしそもそも国連常任理事国だし、いくらか処しやすいんじゃないかと思って、地に堕ちた「世界の警察」の威信を回復すべく毅然たるポーズで南シナ海を徘徊している。

そんなアメリカの裏事情を知ってか知らずか、頼もしい「おらが大将」のお出ましに「待ってました!」「いよっ!大統領」と拍手喝采している人たちがいる。