お門違いなユネスコ抗議

「30万人の大虐殺」は、アメリカによる2発の原爆と空襲による日本人大虐殺とバランスをとるための数字。だから抗議するなら中国やユネスコじゃなくアメリカにすればいい。

日本軍が戦争中に中国でひどい蛮行を働いたことは事実だが、「南京市内で30万人」は明らかにふっかけられすぎだ。この数字の出所は、日本の民間人70万人殺害の免責を狙ったアメリカで、ともに「戦勝国」になった中国はそれに乗ったに過ぎない。

ユネスコからの拠出金引きあげをちらつかせることは、すでに引き上げているアメリカへのお追従姿勢をアピールする意味もあるだろうが、そもそもアメリカは日本が南京で中国人30万人を殺してくれていた方が好都合なのだから、この「お追従」はとんでもない見込み違いということになる。

日本はアメリカを盲目的に「お慕い申し上げる」あまり、親分の意向を勝手に忖度して突っ走って一人でずっこける間抜けな鉄砲玉のような存在になりつつある、というか、もうなっている。

アメリカを熱烈に思慕し、自分の方を振り向いて欲しいと思うなら(自分はそんな価値は今のアメリカにはないと思うが)、かの国が直面している内外の事態や、考えていることをもっとちゃんと把握する必要がある。このままでは日本はアメリカのストーカーとして自滅するしかなくなる。

なお、「日中関係を改善しようとしているときに日本の『負の歴史』にいたずらに焦点を当てるべきでない」という外務省が示した「不快感」もへんちくりんだ。

あれほど中国や北朝鮮をダシにして日本国民の危機感をあおり、安保法制をゴリ押ししておきながら、どの面下げて「日中関係改善」なんていっとるんだという話だし、

そもそも、そんなことを言えば、ロシアから シベリア抑留文書についても、同じ言葉を言われても仕方がなくなる。

これは失言なのだろうか?
外務省はわざとバカなフリをしているのだろうか?

ではいったいなんのために?