いまさら

 母親は、自分がこれまでの人生で一番長く濃密に関わった女性だから、自分の女性観がこの人によって形づくられているのは否定のしようがない。同じように考えると、自分の娘の男性観は、きっと自分によって形づくられてしまうのだろう。だからといって、今さら堂々たるマッチョマンに生まれ変わるわけにもいかず、颯爽たるイケメンを偽装することもできないので、結局のところありのままの自分で接するしかできないのだが、「男という生き物は女より数段バカだけど、ちょっとばかり信頼できるところもある」ぐらいの男性観を持ってもらえれば自分としては御の字だと思う。