日本会議という餌食

 日本会議が本物の憂国団体ならば、「世界文明の旗手アメリカ様に世界の果てまでついていきます」より、「日本に原爆落とし世界中に戦争をばら撒く野蛮人アメリカ出ていけ」が主張になるはずだが、そんなことはおくびにも出さないのはどういうことか。

日本会議を誇大視するのは個人の勝手だが、言ってみれば彼らは、なんらの政治力も資金力もない、思慮は足らないが威勢だけは良い単なる反左翼おやじ・おばさんの集合体にすぎない。

今後、アベノミクスが成功するなんてまともな大脳を持つ人ならだれ一人として信じていない。安倍晋三が凋落し、マスコミが叩く価値が無くなった時、それが安倍幻想の膨らまし粉として機能してきた「黒幕」の化けの皮が剥がれる時だ。

日本会議は、マスコミの週刊誌や書籍の売り上げを伸ばしたいという資本の論理によって、悪玉・黒幕キャラとして造型され、担ぎ上げられ、むしゃぶりつくされた後、利用価値が無くなれば捨てられる運命にある。

もっと、そうなっても元のエセ愛国同好会に戻ればいいだけで、彼らにとっては今のように分不相応に持ち上げられるより、よほど気楽にちがいない。