2013-11-04から1日間の記事一覧

★拉致と決断(蓮池薫) 【抜き書き】

自由は人生の目的を達成するための必要な条件であって、自由自体が人生の目的にはなり得ない。 興に乗じて歌う歌や踊りも、美の世界に浸って鑑賞する絵画や彫刻も、この国ではすべて指導者崇拝や敵対階級との血まみれの闘争、社会主義建設をモチーフにしなけ…

★日本人の戦争(ドナルド・キーン) 【抜き書き】

わたしはこの戦争を戦い抜くことを、日本の知識階級人は、大和民族として絶対に必要と感じていることを信ずることができる。わたしたちは、彼らのいわゆる「黄色民族」である。この区別された民族の優秀性を決定するために戦うのだ。ドイツの戦いとも違う。…

★白川静の著作より 【抜き書き】

文字は最初に出たものほど立派なんです。歴史が常に発展向上して高められてゆくものだと考えるならば、書の歴史はまさに逆です。一つの様式が生まれたときが、最高の表現だったということなんですね。だから歴史という物をあまり狭く考えてはならないわけで…

★大東亜戦争肯定論(林房雄)【抜き書き】 

私たちが平和と思ったのは、次の戦闘のための小休止だったのではなかったか。徳川二百年の平和が破られた時に、長い一つの戦争が始まり、それは昭和二十年八月十五日にやっと終止符を打たれたのではなかったか。戦争教育なしには戦争は行えない。が、教育以…

★走ることについて語るときに僕の語ること(村上春樹) 【抜き書き】

もっと書き続けられそうなところで思い切って筆を置く。そうすれば翌日の作業のとりかかりが楽になる。継続すること。リズムを断ち切らないこと。長期的な作業にとってはそれが重要だ。いったんリズムが設定されてしまえば、あとはなんとでもなる。しかし、…

★呪いの時代 (内田樹) 【抜き書き】

僕たちは誰でも自分の知っていることを過大評価し、自分の知らないことを過小評価する傾向にあります。ネット上では相手を傷つける能力、相手を沈黙に追い込む能力が、ほとんどそれだけが競われています。もっとも少ない言葉で、もっとも効果的に他者を傷つ…

★私にとって書くということ(三浦綾子) 【抜き書き】

「ご夫婦というものは、そう簡単に別れられないものだと思います。また別れてはならないものだと思います。わたくしは、とにかく一人の女性をおしのけ、不幸におとしいれてまで幸福になりたいとは思いません。それとも課長さんは、そんな女性が好きなのでし…

★最終講義(内田樹) 【抜き書き】

自分の声が聞き取れないような騒音の中で創造的なアイデアが口を付いて出るということはありません。声が気持ちよく響くという音響環境は学校教育にとっては大切な条件なのです。音楽とは「もうきこえない音」がまだ聞こえていて、「まだ聞こえない音」がも…